「しんせかい 」

また回ってきたのは芥川賞。
前回はコチラ

著者の山下澄人さんは倉本聰の富良野塾二期生で、これは最初の一年間を書いたもの。
でも自伝…とはうたってない。
主人公もスミトと言って同じ名前なんだけど、うたってないので自伝って思わず読んだ方が面白いかなぁと決めて、読み始めた。

何というか…
淡々と時間が流れていく。
特別「大事件」も起きず、富良野塾での人間関係と自分の心情が淡々と描かれる。
でも不思議と、眠気来なかったな。
淡々と…の表現の仕方が独特だったからか。
僕にとっては「大事件」では無いけど、主人公にとっては違和感の連続。
つまり主人公にとっては「大事件」と言えなくも無いし、その表現の仕方が朴訥としてるというか…なんか、めっちゃ若い高倉健さんがブツブツつぶやいてる、みたいな(笑)。
そこが面白いから、淡々と…でも眠気が来なかったのかもしれない。

…純文学って、前にも書いたけど芸術志向の作品との事。
芥川賞は純文学の賞。
この「しんせかい」は、なるほど〜って思いました。
「コンビニ人間」は、なるほど〜とは思わなかった。
芥川賞だろうが直木賞だろうが、ジャンル分けにあまり意味は無いのだろうな。
好みか好みじゃないか・・・
さぁ、次は何かな。

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