「まほうのはさみ」

img_7588

…かれこれ、22年〜23年になるんじゃないか。
劇団⭐︎新感線に入団した頃、稽古や作業の関係でバイトを始めては辞め、稽古と本番を経てまた新しいバイトを始める…
なんて時期が何年か続いてた頃、神戸の精密機器メーカーの無菌室でのバイトがあった。
そこで知り合ったのが、写真の彼、伊藤君。
彼はその後夢を叶え、アシスタントを経て「まほうのはさみ」を持つ様になり、今では従業員を数名抱え、来年のビジョンも明確に持つお店の店長さん。
心斎橋のgiggleってお店。
僕は彼の元で今までの役のビジュアルを全部作っている。
鏡見ると、何だか、ホントにしっくり来る。
まさに「まほう」。
いつもカットをしてもらっている間、近況報告をし合うのが常で、もらう言葉も刺激になるし投げる言葉に共感もしてくれる。
元は、散髪屋で「いつもとおんなじで」なんて言ってた自分が、「伊藤君、僕、このキムタクになれる?」なんて写真見せて平気で言えるお店...
あ、いや、そりゃ、キムタク言うても大ーーいに限界はあるけどね(笑)。
先日のGAN’s、アシスタントの女の子2人と一緒に三人で観に来てくれた。
その女の子達は初激富。どんな感想持ってくれたんやろう。
激富の仲間、中もココに通ってくれてて、伊藤君は彼の成長もよく知ってくれている。そして、当然の様に彼は初演のGAN’sも観てくれている。それは中のデビュー舞台。

来年のビジョンに向け、舞台上の僕や中が良い刺激になったって言ってくれた。
切磋琢磨。
ステージは違えど、僕ももらった刺激を受けてジャンプアップしたいなって、強く思っています。

img_7591

「激富三渋士」

img_8051

元激富、つるぎだんと碇清彦。
45歳、同じ年代です。
垂水に「まゆみ」という全てのメニューにニンニクが入るお好み焼き屋さんに、ちょうど2005年のBARRELの頃に何故か3人で来た。
その垂水の「まゆみ」はいつの間にか閉店し、同族が経営しているのか謎なんだけど西明石で「まゆみ」として店を構えてて、そこに11年振りに3人で来た。そもそも3人で会うのも11年振り。「まゆみ」の味は、興味ある方是非!お好み焼きも美味しいけど、豚テキが絶品です。

お店よりもお二人の紹介。
つるぎ君はGAN’sに出てましたね。
碇君は2001年の「俺の米」から2007年「恋戦」まで激富に在籍してて、その後、ミナミや北新地でマジックバーを経営して自らテーブルマジックを披露してた異色の経歴を持っています。
石田アキラさん撮影編集のマジックバーの映像がいくつかあがってます。
その1つがコチラ

さて専らの話題は、最近寺田町界隈で『激富三銃士』なる輩が幅きかせてるらしいので、こーなったらかなり渋めの『激富三渋士』で挑もうか・・・なんて。
こーなったらってのがよく分からないんだけど。
っていうか、去年やったら『激富44(ヨンジュウシ)』やったのにな、あ、年齢ね。

激富三渋士、実現したら応援して下さいね(笑)。

「愚行を繰り返す男」

img_7697

おなじみ劇団往来の要冷蔵(カナメレイゾウ)さん。
GAN’sでは『染色体Y ドリア』って役を演じて下さった。
実は僕がfacebookをやってた頃に楽しみにしてた要さんのエッセイがあって、やめた事で見られなくなったので、稽古中に直接要さんiPhoneから見させてもらっていた。
稽古後半は新作が相次いだので、小屋入りの日に要さんにブログ化をお願いした。

要さんのフットワークの軽さ・・・

すぐに実行してくださった。
内容は、ある男が日常で起こしてしまうおっちょこちょい(愚行)を紹介する極短小説。
ある男・・・
もちろん要さんです!
新作が相次ぐって事は、そんだけ・・・(笑)。

ま、つまり全部実話なんです、要さんの実体験。
百聞は一見にしかず。読んでみて下さい!
クスッと来っぱなしです(笑)。

「愚行を繰り返す男」

「坂本家」

img_7571

激富スペシャル2016「GAN’s〜やさしさのさき〜」、無事に終演しました。
歳を重ねた分、あの頃以上に「癌」を取り巻く現実に真摯に向き合いました。如何でしたでしょうか。苦しくて辛くて胸が痛くて胃が痛くて、でも終わってみれば面白かった…ってのが正直な感想です。

写真は、STORYの中心にあるファミリー「坂本家」を意識して、稽古中盤頃に撮影したものです。その時は、こういう写真を撮影したら終演後に自分がどう思うのかってのに凄く興味があって、妻のユミ役武田訓佳ちゃん、娘のサリナ役香村彩耶ちゃんに話を持ちかけ実現しました。
天王寺の駅が見渡せるレストランでランチ。
「坂本家」は『天王寺』で飯を食うのか…と、そこだけ妙に下町家族感漂ってて笑いました。
医者のプラベートらしくおしゃれをしていても、キタでもミナミでもなく『天王寺』(笑)。でも、個人的には『武蔵小杉』に住んでそうなんやけどな、とか「坂本家」について色々話しました。
それからの稽古期間中、コンビニに行ったり電車乗ったり映画を見たり、事あるごとに「坂本家」をイメージして、その都度三人で撮影したり(別の写真はTwitter参照)コミュニケーションをとったりして…
でも劇中では、妻のユミはガンで亡くなっていて、娘のサリナは劇中…程じゃないにしてもきっと現実世界では、ママを救えなかった外科医の父を恨んだりもしていたはず。つまり時間軸から考えてみても、こんな時間を「坂本家」は過ごす事は出来なかったと思うんです。こんな、3人が笑顔の写真は撮りたくても撮れなかった…あくまでも架空の写真。
ただ、きっとラストシーンのタカシの胸の奥にはこういう写真が飾られているんだろうなぁ、飾る事が出来たんだなぁ・・・なんて、今は思っていて。
これがたどり着いた、終演後の感情でした。

ま、こういうのが演技にどれほど反映されたのか未知数だけど、
少なくとも感受性は舞台上で今まで以上に高かったと思うし、とても興味深い役作りになりました。
忙しい中、協力してくれた訓佳ちゃん、彩耶ちゃんに「感謝」。
「感謝」といえば、出演してくれた先輩吉田メタルさんにも「感謝」。始まりから終わりまで、吉田さんの「男気」に打たれっぱなしの稽古でした。
打ち上げ後の早朝、団員の中と和泉をぎゅっと胸に抱いて的を射た駄目出しの後「俺はお前達の事が好きや」って言った瞬間は、何だか感動しました。もちろん演出のフランキーや可愛い劇団員達、キャスト、スタッフの皆にも事あるごとに沢山助けてもらい、やっぱ「感謝」。自分の周りに居る支えてくれる全ての人に「感謝」、「感謝」。
…あ、オレの細胞にも「感謝」(笑)。

「感謝」といえば…
余談だけど、タカシを演じてて劇中で湧いてくる感情の一番は「ありがとう」と「ごめんな」でした。
序盤から謝って謝って謝って謝って、謝り倒してからの、感謝して謝って感謝して謝って、の連続・・・で、結果、最後は全部を愛してる!!って感じ。
へ〜「感謝」も「謝る」も「謝」の字が入るんやね。

『謝』か。

自分らしいな。
あ、そういえば…
「タカシ」は、はだ的漢字は「孝」でした。
これが訓佳ちゃんと一致してたのも面白かった。

と、まぁ、徒然なるままに終演後の今の気分を書いてみました。
ご来場頂いた皆さん、応援して下さった皆さん、様々なお心遣いを下さった皆さんに、何よりも一番、「感謝」!

『本当に、ありがとうございました!』

「お百度参り」

img_7573
「GAN’S〜やさしさのさき〜」の稽古も佳境です。
芝居の演出も細かくなって、スタッフさんの前での通し稽古が始まりました。もうすぐ皆さんに観てもらえる…
今ここにこういう立場で居られる事に本当に幸せを感じています。
楽しみにしていてください。

さて、実はもうすぐ癌で手術をする身内が居て、そのお守りを買うためと今回の公演の無事の成功を祈るために、大阪でとても有名な「癌封じの神社」…『石切神社』に行ってきました。
近鉄石切の駅から、グングン坂を下ります。…帰りはコレを登るのかぁ。整備されていない曲がりくねった細い昔の参道沿いに、やたらとお店が並んでます。

img_7575

事前にネットで調べてたんだけど、ここは「お百度参り」も有名らしく…着いた本殿前のお百度石の間をぐるぐる回るたくさんの人が居ました。
稽古佳境の今は役のスイッチも入ったまんまなので、それを見ているだけでグッとくるものがあり、当初、やるつもりの無かった「お百度参り」だったんだけど気付けば自分もトライしてました。

img_7574

このお百度紐を手に「お百度参り」の輪に混じります。
雨の中、無心に紐を折りつつ歩く人の輪の中に居て、自分ももちろん強く願う事もあって頭の中でいろんな気持ちが湧き…あっと言う間の1時間。しっかりお参りしてきました。
機会あれば是非、行ってみてください。参道散歩も楽しいと思いますよ。

「GAN’S〜やさしさのさき〜」開演まで、あと9日です。